高性能な超高圧電子顕微鏡の共用とそれらを用いたナノ計測・分析の支援
2011.04.01 更新設備が高価で整備にも知識と熟練を要するため、広範な利用が難しい超高圧電子顕微鏡ですが、NIMSでは共用設備として配備しています。また、分析技術を駆使したナノ構造の計測・評価や、試料作成段階から得られたデータの解析までの外部支援を総合的に行っています。
NIMSの代表的な高圧電子顕微鏡とその機能
NIMSには数多くの電子顕微鏡が配備されていますが、ここでは電子顕微鏡ステーションが管理する中でも代表的な、超高圧電子顕微鏡をご紹介します。
イオン注入その場観察超高圧電子顕微鏡

その場でイオンを注入しナノ構造を作製できる、分解能が0.13nmの電子顕微鏡。容易に原子・分子が観察でき、フィルムだけではなくビデオを活用してオンラインで動画像観察ができます。また、試料の加熱・冷却(10K~1200K)も可能で、エネルギー分散型X線分析(EDS)による成分分析、電子線エネルギー損失分光(EELS)による状態分析や電気抵抗等の測定も可能です。
超高分解能超高圧電子顕微鏡

金属元素に加えて酸素原子等の軽元素も容易に観察できる分解能が0.1nm(1300keV)の電子顕微鏡。観察目的に応じた加速電圧の切り替え(400~1300keV, 5段階)が容易に行え、試料の極低温冷却(80~400K, 2軸傾斜)もできます。また、フィルムやビデオを活用してのオンラインで動画像観察・記録やイメージングプレートによる画像記録・定量解析も可能です。併設の電界放出型300kV分析電子顕微鏡により、EDSによる局所元素分析、EELSによる状態分析、ポストカラム型エネルギーフィルターによる元素マッピング等も可能です。
原子識別電子顕微鏡

オメガー型のエネルギーフィルターを搭載した新型の電子顕微鏡で、分解能は0.17nmと容易に結晶構造を原子レベルで観察することができます。エネルギーフィルター像の分解能は0.5nmで構成元素の分布状態を、サブナノメートルの分解能で観察することができます。電子ビームを最小で径0.2nmまで絞ることができ、極微小領域の組成分布を、EDSやEELSによって分析することができます。
超高圧電子顕微鏡の利用について
超高圧電子顕微鏡のご利用には、共同研究による廉価でのご利用と、有償利用の2通りがあります。
ナノテクノロジー・ネットワークの支援による利用
本支援は、文部科学省の「ナノテクノロジー・ネットワーク」の13拠点のひとつである「NIMSナノテクノロジー拠点」として、上記3台の超高圧電子顕微鏡を外部に開放し、共同実験等に供するものです。ただし研究成果は原則公開となります。また、使用頻度に応じた課金(1,000円/日)もされます。本制度の詳細につきましては、「ナノ計測・分析事業」のホームページをご確認ください。













