第4回放射線計測セミナー
日時
2012年2月8日(水) 15:00~16:30
参加方法及びお問合わせ
外部・一般の方歓迎いたします。
事前登録は必要ありません。
当日会場で受付いたします。
お問い合わせは、右記事務局までご連絡ください。
事前登録は必要ありません。
当日会場で受付いたします。
お問い合わせは、右記事務局までご連絡ください。
講演内容
講演者
服部 隆利 (財)電力中央研究所 原子力技術研究所 放射線安全研究センター 副センター長 上席研究員
講演内容
電力中央研究所 放射線安全研究センターの最近の取組み
また、修復計画の立案については、汚染の程度、土地利用の状況など計画を立案する上で必要な情報を俯瞰できる評価ツール開発を進めている。例えば、年間累積線量マップと国土数値情報土地利用細分メッシュデータを地理情報システムに落し込み、重ね合わせて分析することで、汚染レベルに応じた土地利用状況別面積を算出できる。自治体ごとに累積線量の多い場所は田畑なのか森林なのか、あるいは建物用地なのかが把握でき、その汚染レベルや除染対象に応じた計画立案を支援できる。
福島第一原発事故による公衆の被ばくの特徴は、低線量かつ低線量率の被ばくということである。では、低線量被ばくのリスクはどの程度なのか。低線量域での放射線影響で問題なのは晩発障害。放射線によってDNAが損傷し、それが元となってがんが引き起こされる と考えられている。ただ、遺伝子に損傷を与える因子は代謝、化学物質、紫外線などもあり、その区別は難しく、原爆被ばく者の疫学調査でも、100ミリシーベルト以下の線量域ではがんリスクの有意な増加は認められていない。これは12万人、60年間にわたる原爆被ばく者の調査規模をもってしても、リスクは他の要因に埋もれて検出できないほど小さいことを示している。当センターでは、線量率の効果についても検証している。単位時間あたりの被ばく量が低ければ、放射線で受けた傷の修復や傷ついた細胞の排除により、その影響の蓄積は抑制される。このため、自然放射線が高い地域でも、がんによる死亡リスクは上がらない。インドのケララ州カルナガパリ地域の疫学調査では、総線量が600ミリシーベルトに達するものの、がん死亡リスクは高くない。また、最近では放射線影響の蓄積に上限がある可能性も指摘され始めている。寿命が長く、組織の細胞の供給源である幹細胞に放射線影響が蓄積し、がんを引き起こすと考えられてきたが、幹細胞が頻繁に入れ替わっていることを示す論文が発表されている。
当センターでは、福島事故の環境修復を支援し、このような低線量率被ばくの健康影響を定量的に解明する研究を推進している。













